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帝王切開に踏み切る時2

  • 2012/08/05 05:37

出産、それも初産の場合は、何か不測の事態が起きることをあらかじめ想定して、出産日から逆算して交配日を決めることが大切ですが、猫種によって63日から67日と大きく開きがあるので、交配を考えて仔猫を迎える方は、お母さん猫が交配後何日目くらいに出産しているかを伺っておくとよいでしょう。

私の猫種の場合は63日~64日。もしもの時を考えて、出来るだけ金曜日か土曜日になるよう交配日を調整します。(ホームドクターのU犬猫病院は木曜日休診)

出産日から1週間位前にレントゲン・エコーで仔猫の状態を診ていただいて、その時に仔猫に異常がなければ安心ですが、逆子であったり、小さすぎたり、何か普通と違う時には要注意。

(U病院のレントゲン映像では、脊柱と頭部が鮮明なので、赤ちゃんが何人いるか、また位置関係もはっきり分かります。)

赤ちゃんは羊膜に包まれているので、陣痛が始まると、まず風船状の膜が外に出てきます。

お母さんが息むと、その風船はプワァ~っとふくらんで、赤ちゃんはその風船に守られて産道を通過してきます。胎盤はその風船の後に続いて出てきますが、お母さんは舐めて舐めて仔猫を風船から外に、仔猫誕生の瞬間です!!!

でも、この風船が出たり引っ込んだり、そのうちに破水してしまうと、赤ちゃんは産道で止まってしまい窒息。陣痛が始まっていて、破水があったら帝王切開を覚悟してください。

あらかじめ獣医師との打ち合わせがなされていて、迅速に対応できればその子も、次に続く子も助かるでしょう。

また、出産前の1週間ほどの間に陰部からのオリモノや出血があった場合には、注意が必要です。

オリモノ、出血などは赤ちゃんがお腹の中で死亡している場合があります。そして、死亡した子がいると、また、その子が産道近くにいた場合は、その子が邪魔をして第2子、3子は出てこられなくなります。オリモノ、出血があった場合は、これまでの経験からほとんどが帝王切開になってしまいました。

帝王切開を決断するときは
  1. 陣痛が始まっても赤ちゃんが出てこないで、途中で止まってしまった場合 (ただ、お母さんによっては「痛み」に弱い子がいて、1子を産んでから中休み、次の子は 1日おいてまた産んだという希なケースもありました。)
  2. 破水があって、赤ちゃんが出てこない場合
  3. オリモノ、出血があって、しかも予定日に陣痛が来ない場合

いずれのケースでも、重要なことは、出産の日には帝王切開に対処できるよう、あらかじめホームドクターとの緊密な連絡を取っておくこと。

☆携帯で連絡を取り合いながら、逆子を無事出産させた、勇気ある若い男性の事例を次回に。

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