先週、動物取扱責任者研修会に参加して参りました。3時間に及ぶこの研修会、ブリーダーには毎年義務づけられているため、ブリーダーを希望する方には少なからずプレッシャーとはなるでしょうが、それだけに「繁殖」ということに真摯に向き合い、真剣に考える良い機会と、前向きに考えるようにしています。
長い長い3時間の最後の方で、「動物の愛護及び管理に関する法律の改正について」ー動物取扱業者の適正化ーのところで、(1)犬猫など販売業に係わる特例の創設=犬猫などの繁殖業者による出生後56日を経過しない犬猫の販売のための引き渡し・展示の禁止=の説明がありました。
「56日」について、施行後3年間は「45日」と、その後別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替える
9月5日に改正案の法律が公布され、政省などの検討があり、パブリックコメントを実施後政省令公布、25年9月に法律施行予定という流れになるようです。
また、ー(2)動物取扱業者に係わる規制強化では、「犬猫を販売する際の現物確認・対面説明の義務付けーでは、仔猫または子犬を販売するに当たっては、売り手と買い手が必ず“対面(会う)”ことが条件となります。この法令が施行されることで、ブリーダーには手放す仔猫、子犬に関して、より大きな責任が課せられることとなり、繁殖するということの責任をより深く考えざるを得なくなるのではないかと思います。
私個人では、仔猫を45日で手放すということはあり得ないこと。仔猫はおよそ30日で離乳、自分自身で餌を食べるようになり、同時にトイレの習慣を身につけます。そこから母猫の教育が始まって、仔猫はしてはいけないことや危険を教えられ、社会性を身につけていきます。情操教育の大切な時期でもあります。“人”との接し方も、この時期に学び、守られ可愛がられる喜びも知ります。嬉しさをゴロゴロと喉を鳴らして伝えるようにもなります。ここまでがどうしても60日は必要!25年9月に改正される法律でも引き渡し時期56日、でも、私自身の思いはどんなに早くても60日以上は親元に。
お母さんからたくさんのお乳と共に、優しさや思い遣りなどを与えられ学ぶ大切なこの時期、どれほど多くとっても取りすぎることはないと思います。