あ !これってロシアンブルーって言う種類でしょう ?
4匹の仔猫を一目見るなり獣医さんは嬉しそうに歓声を上げて、「オーイ、来てご覧、珍しい猫が来たよっ」と、ワクチンが終わると 2人のお子さんを呼んで、あろう事かカメラを持ち出し、とらせてください、ときた。
“まぁ、いいか” 不承不承うなずいたのが悪かった。
緊張のあまり固くなっている仔猫たちを、ほらほらこっちむいて、目を開けてと、猫じゃらしで突っついてポーズを撮らせようと夢中。
“ワクチンしたら安静にしてなくっちゃいけないんじゃないですか ?”
7、8枚とったところで、「申し訳ありませんがそろそろ失礼します」と帰ったが、以後その病院には絶対に行かないことにした。
今から 4年前。私の家のそばのS.K.というアニマルホスピタルでのことです。
我が家で産まれた生後 2ヶ月のロシアンブルーの仔猫が家中を走り回っている最中、元気あまってリビングのテーブルに足をぶつけて“キャ キャ キャ”と鳴いたあとでうずくまってしまい、少ししてからやっと動き始めましたが足を引きずるようになってしまったのです。
ビックリした 2人の子供と私は、いつも予防注射などをお願いしていたS.K.へ電話を入れて、そこの獣医さんに仔猫の診察をしてくれるようにお願いしました。
その時すでに夜の 9時を過ぎていたと思いますが、診てくださるという返事に大急ぎで私たちは仔猫を病院へ連れて行きました。
獣医さんは仔猫をちょっと触った後一言もしゃべらず、私たちと全く目を合わそうともせずに、アッという間に注射を 1本し、薬を 1錠飲ませてしまったのです。私たちにとっては何がなんだかわからない不安な時間でした。
「この仔の怪我はどうなのですか ?それはいったい何の注射と薬なのですか ?」と、思わず大きな声で聞いた私の問に、彼はやっと口を開きこちらを見ました。
「この仔猫の怪我は何でもありませんよォ。この注射と薬は早く治るようにするためのただのビタミン剤です。それじゃぁお大事にィ…」と、信じられないようなズレた返事をしたのです。
私に何の説明もなく仔猫にサッサと注射をし薬を飲ませてしまった後で……
今でも忘れることが出来ない 9500円という治療費を支払って家へ帰りましたが、その後は違う獣医さんのところへ行くようになったのは言うまでもありません
バーミーズには時折チェリーアイ(第三眼瞼腺の基部が突出)といって目頭に小さなサクランボ状の腫瘤が出ることがあります。 ショータイプで目の大きな子に出やすい病気ですが、初めてそれを見ると場所が場所だけに動転するオーナーさんが多いと思います。
愛知県のYさんもナナちゃんの目にチェリーアイを見つけたときにはビックリ仰天。
行きつけの病院でまず治療ということになったのですが、そこの病院では手術でチェリーを除去してしまう方法を採るということで、今度はそれを聞いた私がビックリ仰天。
チェリーアイはとらずに中に縫い込める手術でないと、必ず後遺症に苦しむことになってとても大変なことになります。
Yさんにもそれを説明して、病院の先生にそう伝えていただいたところ、
“病院の治療方針に患者側から注文を付けるとは何という我が儘な !”
と、まるで相手にされず、困ったYさんから「Help」を求める電話がかかってきました。チェリーアイの治療は以前と異なり、チェリーをとらずに縫い込める手術を施すのが最新の治療法とされているので、是非そのような方法を採ってくださるようにと私の方からもお願いの電話をしたところ、帰ってきた返事は“ンー ?”と首をかしげるような返事でした。
「Yさんのように神経質になられてはこちらも治療に専心出来ない。それにチェリーアイで除去する手術をしてきたが問題が起こったことはない。当方の治療法に文句があるなら他の病院にいってくれ。」
まるで喧嘩腰で話し合いの余地などあったものではありません。それ以上は時間の無駄と判断して他の病院を探してみるように勧めることにしました。
Yさんも必死で他の病院を当たってみた結果、希望通りの処置をしてくださる先生が見つかったものの、それにしても最初の病院の対応の仕方があまりにも感情的に過ぎるように思えてなりませんでした。Yさんに詳しく事情を聞いてみたところ、そこの病院で以前に犬が手術をしたことがあり、そのときに麻酔から覚めないままその犬がなくなってしまったという出来事があったそうです。それでYさんは手術と聞いてとても心配して不安を覚えたのは事実だったようです。
“神経質にならざるを得ないような原因を作ったのは誰よ ?” 病院を替えて良かった !良かった !